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【第七十四回 大正と冤罪 

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    大正時代に発生し、およそ半世紀にわたって
    裁判が続いた「吉田岩窟王事件」を
    ご存知でしょうか?

    時は大正2年(1913年)名古屋である商人が
    路上で殺害されて金を奪われる事件が発生。
    翌日すぐさま犯人二人が逮捕されました。

    しかしここから事件は始まります。

    この犯人二人は何とか自分の罪を軽くしようと
    全く無関係の「吉田石松」(当時34歳)という人間を
    主犯として逃れようとしたのです。

    吉田氏は当然逮捕されますが、彼は無実です。
    当時は「自白」が重要な証拠でしたので
    警察は何とか自白させようと様々な取調べを
    行い、拷問も行われたそうです。

    しかし常人なら屈してしまうところですが
    彼は頑として「無罪」を訴え続けます。
    時に獄中で暴れることもあったそうです。
    その為に3度も刑務所を変えさせられますが
    態度は全く変わらなかったそうです。
    ですが3度目の刑務所の所長がその彼の事を調べ
    無実ということを確信し、彼に
    再審請求を出すように薦めました。

    その後仮出所していた犯人二人を見つけ出し
    虚偽を認める「詫び状」を受け取った後
    それと共に再審請求をしていますが
    ことごとく棄却されてしまいます。
    ようやく再審請求が通ったのが
    第二次大戦を挟んで5度目の昭和35年(1960年)
    彼が81歳になったときでした。
    審議でアリバイが成立することを認め
    無罪判決が出たのがその3年後の
    昭和38年2月の28日。
    実に51年・・・半世紀もの時間をかけて
    潔白が証明されたのでした。

    その吉田石松氏は同年の12月に
    84歳で老衰により亡くなっています。

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